日刊OkiMag

沖縄の民話

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  沖縄の古い言葉に「物食み年上(むぬかみしーじゃ)」がある。 これは、食事などの際は年上の者を優先するということです。 今回は、この「物食み年上(むぬかみしーじゃ)」のお話について。

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■寿命くらべ「物食み年上(むぬかみしーじゃ)」   【名護市】

  昔、あるところに唐(中国)の猿と、大和の猿と琉球の猿がいました。 三匹の猿はいつも一緒に仲良く遊んでいました。ある時、三匹が散歩をしていると大きなおにぎりが転がっていたので、琉球の猿がこれを拾って、 「みんなで分けて食べよう。」と言いました。 でも、唐の猿が「昔から"物食み年上"と言って年上から先に食べる習わしがあるじゃないか。だからこれは一番年上が食べるもんだ。」と言ったので、みんなの年をくらべることになりました。

  「私が生まれた時には、天と地はまだくっついていたんだよ。」はじめに唐の猿が言うと、大和の猿は負けずに、「私が生まれた時の海の水は、まだこの茶碗の一杯分しかなかったよ。」と言いました。 今まで黙って二匹の話を聞いていた琉球の猿がしくしく泣き出して、「あなたがたを見ていると孫(んまが)を思い出してつらくなるんだ。私の孫が生  きていたらちょうどあなたがたと同じ年頃なのにと思うと、悲しくて悲しくてたまらなくなるんだよ。」と言って、前よりももっとワーワーと泣き出しました。 唐の猿と大和の猿は、「これは、私たちよりもずっと年上にちがいない。"物食み年上"だから、琉球の猿がこれを食べるのが当然だ。」と考えて、拾った大きなおにぎりは琉球の猿にあげたということです。

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