日刊OkiMag

沖縄の民話

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■蜘蛛(くも)の三味線(さんしん)弾き    【八重山石垣市】

  昔のこと、ある家で長男が生まれ、主人が満産(まんさん)祝いの席で三味線を弾いてもらう人を頼みに遠い町まで行くことになりました。 その途中で三味線を抱えた女の人に出会い、主人が事情を話すと、「それなら私が行きましょう。私は歌も踊りも上手です。」と言って、満産祝いの日に三味線を弾くのを快く引き受けてくれました。

  満産祝いの日になると、その家の親戚の人や近所の人がにぎやかに集まってきました。約束していた女の人も来て、上手に三味線を弾き、歌を唄って、とても楽しい祝いの席になりました。

  そのうちに、みんなに踊りを踊ってくれとはやしたてられたので、女の人が踊りだしました。その時ちょうど、用事があって遅れてきた人がやってきて家の外から覗いてみると、踊っている女の人は胴から上は見えるが足が見えませんでした。

  そのことをこっそり主人に話したので、主人は慌てて祝いをやめて、女の人にはたくさんの土産(みやげ)を持たせて帰しました。 それでも安心できないので、主人が女の後をつけていくと三味線弾きの女は、どんどん山の中に入って行き、山の奥の洞くつに入っていきました。

  外で主人が聞いていると、その三味線弾きの女は、「今日は失敗したけどこの次には人間の子供を連れてきて食べさせようね。」と仲間たちに話していました。

  すると、「人間は賢いから多分俺達を見つけると蜘蛛(くも)がいるぞと箒(ほうき)で叩き殺すよ。」と仲間が話す声がしました。 これを聞いた主人は、家に帰り、たくさんの箒をつくり、わざともう一度お祝いをするからと言って三味線弾きの女を呼び出し、その女が家にやってくるとみんなで女を箒で叩きました。

  すると女は、蜘蛛(くも)の姿になり殺されてしまいました。 それから、家に入って来た蜘蛛を殺す時には箒(ほうき)を使うようになったということです。

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