日刊OkiMag

沖縄の民話

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 今回は何故、亀の甲羅は割れているのかと蛸の足が八本あるのかについて。

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■猿の肝(きも)    【粟国村】

  昔、龍宮の王様が病気になったので、「王様の病気はどうしたら治るか。」とたくさんの魚たちが集まって相談していると、亀が出てきて言いました。「ああ、王様の病気は猿の生き肝を取ってきて差し上げたらすぐに治りますよ。」「それなら、誰が取りに行くのか。」と誰かが言うと、亀が、「それでは私が行きます。」と申し出たので、亀が猿の生き肝を取りに行くことになりました。

  亀が泳いで岸に着くと、木に登って木の実を食べている猿をみつけました。「おうい、猿さんよ。そこの木の実を食べるより、龍宮には木の実がいっぱいあるから龍宮に行ってみないか。」と亀が言うと、猿は亀に騙されているとも知らずに、「うん、それなら行こう。だけど龍宮にはどういうふうに行くんだ。」と猿が尋ねると、亀は、「私が背中に乗せて連れていくよ。早く背中に乗ってくれ。」

  猿が亀の背中に乗って龍宮に行く途中で蛸(たこ)が出て来て猿に向かって言いました。「亀が言うのは嘘なんだよ。お前の生き肝を取るためだよ。」それを聞いた猿は、「そうか、私の生き肝が欲しいなら島の向こうの木にぶら下げてあるから取りに行こう。」と言いました。

  亀に乗って猿が元の場所に戻ってくると、たちまちたくさんの猿の仲間が集まって来て、亀をひっくり返し、甲羅を叩き割りました。亀がやっとのことで逃げ出し、龍宮に帰ると、みんなが怪我をした亀を見て、「いったいどうしたんだ。」と聞くので、亀は成り行きを話すと、その話しを聞いたみんなが怒って、蛸を呼び寄せました。

  「王様の病気を治すためにみんなで相談して、猿を迎えに行ったのに、よくもお前がぶち壊したな。もう許さんぞ。」と蛸はみんなに叱られて七つにも八つにも引き裂かれ、今のように足が八本になったそうです。

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