日刊OkiMag

沖縄の民話

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 今回は、なぜ塩が魔よけになったのかのお話。

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■お爺さんの幽霊    【勝連町】

  昔、とっても中の良いお爺さんとお婆さんがいました。 二人は、「いいかい、どっちが先に死んでも、お墓には埋めないで家の中に置くことにしようね。」と約束していました。

  お爺さんが先に死んでしまったので、お婆さんは、「お爺さんよ。約束した通りに家の中に置こうね。」とお墓に入れないで、お爺さんを大きなかめに入れて家の中に置いていました。

  すると、毎日死んだお爺さんは、かめの中から「お婆さんよ。いるかい。」と聞いて来ました。お婆さんはその度ごとに「あいよ。お爺さんここにいるよ。安心しなさいよ。」と答えていました。

  ある時、塩売りがきたので塩を買おうとしたのですが、あいにく塩を量る秤(はかり)がありません。お婆さんは、隣の家に秤を借りに行くことにしました。それで、お婆さんはお爺さんの声がしたら、代わりに返事をするように塩売りに頼みました。

  塩売りは「お婆さんよ。いるかい。」というお爺さんの声がすると、お婆さんに教えられた通りに、「いるよ。」と返事をしていました。お婆さんがなかなか帰ってこず、塩売りは何度も何度も返事をしているうちに面倒になり、お爺さんの声がする大きいかめのふたを開けてしまいました。

  すると、急にお爺さんの幽霊がかめの中からビューンと飛び出して来ました。塩売りは、驚きあわてて逃げようとして、持っている塩をこぼしてしまいました。するとそれまで、塩売りを追い掛けていた恐ろしいお爺さんの幽霊はパッと消えてしまいました。それから、沖縄では塩は魔よけになるといわれるようになったということです。

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