日刊OkiMag

沖縄の民話
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  今回は、蚤(のみ)と虱(しらみ)とゴキブリについてのお話です。

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■蚤(のみ)と虱(しらみ)とゴキブリ    【宮古城辺町】

  昔、蚤と虱とゴキブリがみんなで御馳走を作って食べることになりました。
  蚤と虱は、ゴキブリに「僕達は海で魚を取ってくるから、その間にこの小豆
 を煮ててくれないか。」と松明(たいまつ)を持ち海に出かけました。

  蚤は走るのが速いから、あちこち走り回るとすぐに魚を見つけて、
 「あっ、いるぞ。大きな魚がいるぞ。虱君、早く来ないと逃げられるよ。」
 と呼んだけど虱は足がのろいので、なかなか蚤に追いつけません。

 「駄目じゃないか、君が遅いから大きな魚を逃がしたじゃないか。」
  蚤は怒って持っていた松明を虱に投げ付けました。
 「アチッ、アチチッ、熱いよ。」虱は松明の火で大火傷をしました。
  この時から虱の背中は黒くなってしまいました。

  家で小豆を煮ていたゴキブリは、なかなか蚤と虱が帰って来ないので、
 すっかりお腹が空いてしまいました。
  ぐつぐつ煮える鍋からがおいしそうな小豆の匂いがプーンとしています。
 「ちょっとばかり味見をしてみよう。」と炊いたばかりの小豆をひと粒だけ
 食べました。
  とても美味しかったので、「うん、これはうまい、おいしいなぁ。」
 と言いながら、いつの間にか全部食べてしまいました。

  蚤と虱が帰って来て、鍋の中を見ると、ひと粒の小豆も残っていませんで
 した。
 「これはひどい。許せないよ。」と言って、蚤と虱は熱い小豆の残汁をゴキ
 ブリにザアッとかけ、ゴキブリを踏み付けました。
  ゴキブリの羽が赤く縮れたのはこの時の火傷のせいで、身体が平らになっ
 たのは蚤と虱に踏み付けられたからだということです。

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当民話は、沖縄国際大学文学部 遠藤庄治教授のご厚意により掲載させて頂いてお
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Copyright (C) 1999 沖縄まが人


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